くそまじめチャンネルby S.Kさんのyoutube動画
「それでもやっぱり税は財源ではない 繰り返し学ぼうお金の仕組み第35回」に、経済とはお金の循環であり、税は財源ではないことを一目で理解できる図を示しておりましたので、ぜひ紹介したいと思います。
経済は世の中に出回っているお金の量を反映
経済とは、世の中に出回っているお金の量に反映されるわけで、以下の黄色い枠の中を巡っている矢印がお金とすれば、その矢印が多ければ景気が良く、少なければ景気が悪いと言うことになります。
では、最初に誰がこの黄色い枠のお金(矢印)を供給するのでしょうか。
それは、通貨発行権のある政府です。
赤矢印にあるように、政府は国債発行による予算執行によって、世の中のお金を増やします(世の中にお金を提供します)。
また、民間銀行が信用創造によって、すなわち、企業や家計が銀行からお金を借り入れることによっても、世の中のお金を増やします。
しかし、借りたお金を銀行に返済すれば、世の中のお金は減ります。
また、お金を銀行から引き出して、何かに使えば、世の中のお金は増えますが、持っているお金を銀行に預ければ、世の中のお金は減ります。
徴税は世の中のお金の量を減らす
世の中からお金を減らすことができる最大の手段は徴税です。
ご覧の通り、徴税すると世の中のお金は減ります。
従って、世の中に出回るお金がいっぱいになった時、すなわちインフレが加熱した時には、徴税を増やすことは必要ですが、逆に、お金があまり世の中に回っていない時は、減税するか、政府支出を増やさなければなりません。
ここ25年、日本ではお金が回らない状態(デフレ)であるにもかかわらず、政府は十分な財政支出をせず(緊縮財政)、さらに消費税増税を3回も行いました。
予算執行の実務を見ても税は財源ではない
図を見ると政府に税収が入っているので、税金は財源だと思い込んでいる方がたくさんおられますが、自国通貨を発行できる政府は、原理的にはいくらでも国債を発行して、財政支出ができるのですから、そのような政府が、どうして税金によって財源を確保する必要があるのでしょうか。
それを理解するには、国家が成立した最初を考えれば良いのです。
政府が最初に国民に通貨を渡さなければ、それによって納税できないということです。
すなわち政府支出が先で、徴税は後だということです。
実際に、政府の予算執行の実務もそうなっております。政府が予算執行するとき、政府は、まず政府短期証券(短期国債)を発行して日銀に買わせて、財源を賄っています。そして、徴税は事後的な現象です。実際、確定申告を行うのは会計年度が終わったときです(予算執行の翌年の2月から3月の間)。 つまり、実務上も、集めた税金を元手に政府が財政支出しているわけではないことがわかります。
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